なぜビジネスのことになると人は常識はずれになるのか
【記事執筆者】水川健人
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

常識的だと思われてるような人でもビジネスを始めると、
非常識な行動を取ってしまうことがよくあります。

 

誰が見ても明らかにやばいと思うような行動で、
取り返しのつかない失敗をしたりとか。

 

まあ実際にはビジネス限らずどんな分野でも、
常識はずれ的な行動で痛い目に遭う人って多い。

 

例えば投資で一気にお金を溶かす人とか、
探せばいくらでも見つかるでしょう。

 

しかも、高学歴とか良い教育を受けた人とかが、
そういうことをしてしまうこともことさら多い。

 

では普段は常識的だったり頭が良かったりする人が、
なんでそのような常識はずれの行動を取ってしまうのか?

 

今回はこのようなテーマでお話していきます。

 

常識はずれな行動をとってしまうのは常識がないから

 

結論から先にお話すると常識はずれな行動は、
常識がないからとってしまうのです。

 

そもそも常識っていうのは場所や環境、
分野によって変わるものです。

 

ですからビジネスで常識はずれの行動を取るのは、
ビジネスの常識を知らないからにほかなりません。

 

他のどんな分野でも同じことです。

 

だけど、大抵の人は自分には常識があると思っている、
より正しくは自分の常識が他にも適用されると思っている。

 

ようは、自分にはある分野に対しての常識がない、
そんな自覚を持ってないのです。

 

特に一番人格形成や価値観に影響をおよぼす子供時代、
その大半を費やす学校教育っていうのは、
ビジネス的な常識とは真逆なことを教えている。

 

ですから身近にビジネスの成功者がいて、
何らかの教えを受けてたとかでもない限り、
大半の人はビジネス小学1年生なんですよ。

 

基礎的な学力も経験も何もない。

 

そんな状態の人がゼロからビジネスで一気に成果を出して、
望んだ収入や時間的余裕を得たいと考えている。

 

ようはビジネス大学受験を合格したいと考えていて、
だけどそのために勉強したり戦略を練ったりとかは、
あまり力を入れてしない。

 

だから行動が常識はずれになるのです。

自分には常識がないという自覚を持つことの重要性

 

これが普通の大学受験だったらどうでしょう?

 

もし、現時点の自分には小学1年程度の学力しかなくて、
だけど大学に入りたくて受験合格を目指すとしたら?

 

おそらくまずは段階的に基礎学力をつけていって、
次に過去問とか取り寄せて問題の出題傾向を把握する。

 

ようはきちんと地力をつけて戦略を練り、
必要なことを1つ1つこなしていきますよね。

 

なのに、なぜビジネスではその段階を飛ばして、
いきなり常識はずれのことをしてしまいがちなのか?

 

先に話しましたが自覚がないからです。

 

自分にはビジネス的常識は何一つない、
ビジネス1年生という自覚がない。

 

あるいは今の常識が他にも適用されると勘違いしている。

 

これは特に高学歴など頭の良い人が、
おちいってしまいがちなものでもあります。

 

なぜなら人一倍努力もしてきて、
いろんなことを学んでもきている。

 

だから自分は優秀であるという自尊心があり、
どんなことでもできるという自信があるからです。

 

だけど、これも先に話しましたが現代の教育と学びは、
ビジネスとは真逆の方向性のことを教えている。

 

なので現代教育的にいくら優秀であろうとビジネスでは、
小学1年生であることに変わりはありません。

 

むしろ熱心に努力したからこそ身についた常識を、
ビジネス的常識に転換する労力を考えると、
場合によっては不利にすらなりえる。

 

ですから、自分にはその世界の常識はない。

 

そんな自覚をきちんと持てることが大事なのです。

 

その自覚なしに自分の今の常識を持ち込んでしまうと、
それは大抵の場合ビジネスの世界では非常識になります。

 

非常識とは無知に対する自覚のなさ

 

かの哲学者ソクラテスの基本的な考え方、
無知の知を一度は聞いたことがあるでしょう。

 

自分は知らないことがあると知っているという点で、
世の中の何でも知っていると思っている人よりは賢い。

 

多くの知恵者と呼ばれる人と問答したことで、
ソクラテスはこのような自覚を得たといいます。

 

この知らないことを知っているという自覚が、
ようは常識というものだと僕は思っている。

 

先にも話しましたが常識は世界によって様々あるものです。

 

ですからどんな人もこの世全ての常識は、
絶対に身に着けることができません。

 

なので知らないということそれ自体は、
恥ずかしいことでも悪いことでもない。

 

当然のことです。

 

だけど、それを自覚できずに知らないことを、
まるで知っているように振る舞うさまが、
ようは非常識というものだと僕は思っています。

 

実際、知っているように振る舞う非常識で失敗した例は、
あらゆる分野で枚挙にいとまがない。

 

例えば投資の話ですけど天才の代名詞にもなっている、
物理学者のアインシュタイン博士は、
複利という数字の動きを知っていました。

 

人類最大の発明とまで呼んでいたこの公式を利用すれば、
投資で勝てると断言したアインシュタイン博士は、
ノーベル賞の賞金も含めた自己資金を債券に投資したのです。

 

だけど結果は大失敗で終わった。

 

この話はアインシュタイン博士が数字の常識を知っていても、
投資の常識は知らなかったことを意味している。

 

知らないことを知っているように振る舞った、
非常識ゆえの失敗だったということです。

 

 

このような非常識な行動による失敗を、
ビジネスという分野でしないためにも、
大抵の場合はビジネスに対して無知である。

 

これを自覚することは大事。

 

また、例えビジネス運営の経験があるとしても、
目標や目的によって常識が変わってくる。

 

この意識を持つことも大事です。

 

今より高い収入を得るための常識は変わるし、
あるいは時間的余裕を得るための常識も変わる。

 

ですからある程度経験があったとしても、
無知の自覚を忘れないようにする。

 

そうすれば常識を身につけるために学んでいけるし、
非常識な行動で大きな失敗をすることも少なくなる。

 

きちんと段階を踏んだ行動ができますよ。

 

 

では、今回はここまでです。

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