
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
ビジネスに限らずどんな分野であっても、
成功法則というものは世にあふれている。
実際に成功した人がそれを体系化することもあれば、
学者などが事例を研究することで世に出すこともある。
そうして様々な成功法則が生まれていくわけですが、
実際にそれが役立つことってあまりないじゃないですか。
成功法則自体が膨大な数になってるので、
何かしら役に立つものが多く見えますが、
それは全体のほんの一部でしかない。
あるいは一部分だけは役に立つみたいなことはある。
だけど成功法則がそのまま役に立つことは、
大抵の場合はないと思うのです。
じゃあなんで役に立たないのかといえば、
成功法則を正しく理解できてないとか、
だからきちんと行動に反映されてないとか。
そういう面もあるのでしょうがそれとは別に、
最大と考えてもいい要因があるのです。
この記事ではその要因について考えていきながら、
成功法則を活用する考え方についてお話していきます。
成功法則が役に立たない最大の要因
先に結論だけお話すると成功法則が役に立たないのは、
それが結果から導き出されたものであるからです。
ある結果があってそこにつながる原因について考察し、
それを体系化しまとめたものが成功法則というもの。
結果から原因という流れによって生まれたのですが、
その原因が本当にその結果を生み出したのかについては、
大抵の場合証明されてないんですよ。
これは算数の計算式を考えるとわかりやすいんですが、
例えば4+4=8っていう計算式がある。
この時、8という結果だけを教えられて、
4+4という計算式を導き出せるか?
無理じゃないですか。
1+7とか2+6とかなんなら3つの数字を使ってるとか、
候補は無数にある。
ですからどれが8という結果を生み出したのかについては、
何かしら確定した要因がない限り絶対に導き出せないですよね。
成功法則も本質的にはこれと同じなんですよ。
結果がまずあってそこにつながる原因の可能性は、
無数に存在するうえに簡単な計算式のように、
少ない要素で単純に構成されてるわけでもない。
組み合わせはいくらでもあるのでそもそも、
1つだけ決まった法則があるわけでもない。
だから成功法則としてそれっぽいものは作れても、
それが実際に成功法則として機能するかどうかは、
実際に誰かが試してみないと証明できないのです。
ちなみにこれは実際に成功した人が体系化したものでも、
学者などが研究した場合のものでも同じこと。
自分が成功した原因をあまさず把握した人はほとんどいない。
研究する人は自分でやってないことが大半ですから、
実際に成功した人よりなお原因の要因を把握できない。
そしてこれが成功法則の大半が役に立たない最大の要因。
そもそも成功法則として世に出されたものの大半は、
本当に成功法則であるのかどうかすらわからない、
証明されてないものであるということです。
実は成功法則はほとんどが正しい
じゃあ、世の中の成功法則はほぼ全て間違いなのか?
そうじゃなくて実はほぼ全て正しいのです。
というのも成功ってそもそも人によって違うもので、
そこに到達する方法も大抵の場合は1つじゃない。
無数に存在します。
ですから、例えばある人が成功法則を体系化したとして、
把握や言語化できてない不十分なところがある可能性はあれど、
それはその人の成功にとっては正しい法則であるのです。
ですが、それは他の人にとっての、
あなたにとっての成功法則ではない。
あなたの成功を証明してくれたものではないのです。
先に例に出した簡単な計算式は結果が8と決まっていた。
だけど成功においてはそもそも結果が変動するので、
当然計算式もその候補も変動していくのです。
ようはあなたの成功はあなただけが定義できるものであり、
そこまで行くための法則もあなただけが作れる。
作り方も先に話しましたが原因の組み合わせは無数にあり、
いくらでも自由に法則を作り出すことができる。
そうして作られた世の中の成功法則は大抵の場合正しい。
でもそれはあなたにとっては正しいものではない。
あなたにとっての成功法則を作ることができるのも、
そしてその正しさを証明できるのもあなただけなのです。
自分にとっての成功法則を模索することが大事
世にある成功法則を活用するのはよいことです。
結果に繋がる無数の原因という要素を知れますから、
それを学ぶことで多くの知見を得ることができる。
だけど、そのまま受け入れて自分に適用しても、
それが成功に繋がってることはほぼない。
だから成功法則は役に立たない、
正確には自分には役に立たないのです。
ですから、はじめから自分の成功法則を模索する。
そんな意識を持っておくことが大事なんですよ。
自分の成功をきちんと定義してゴールを設定する。
大抵の分野ではそこに行くまでのルートが無数にあるので、
後はそのルートを自分で作っていくのもいい。
誰か他の人の力を借りたり合わせたりして作るのもいい。
ただ、1人でやるにしても誰かとやるにしても、
最終的に自分に合った成功法則だと判断できるのは、
自分自身以外にはいないということ。
これだけは忘れず常に意識しておく。
そうすれば世の中に無数にある成功法則を活用して、
自分だけの成功法則を作っていくことができますよ。
では、今回はここまでです。