商品やサービスの価格設定をする時に気をつけておきたいこと
【記事執筆者】水川健人
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

ビジネス初心者でもある程度慣れた人にとっても、
商品等の価格設定は難しいと感じることが多いでしょう。

 

何を基準にしたらいいのかいまいちわからなくて、
最後には競合とかの基準に合わせて設定してしまう。

 

だけど、そうしてしまうと今度は価格競争に巻き込まれて、
どんどん疲弊して運営が厳しくなっていく。

 

最後には廃業というのもめずらしいことではありません。

 

ですが、厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、
価格を考えるうえで競合など外に基準を求めている時点で、
上記のような流れはなるべくしてなったのです。

 

価格設定をするうえでもっとも大事なのは自分の基準

 

価格設定は自分がビジネスを運営していくうえで目指すもの、
それを基準として設定することがもっとも大事なことです。

 

競合など自分以外のビジネスを基準にしていては、
そもそも運営の仕方や戦略などが違うのですから、
振り回されて疲弊するのは当然の結果。

 

自分がどんな商品やサービスで価値を与えているのか、
どんな人にその価値を受け取ってもらえれば満足するのか、
そんな人を相手にするためにどのような戦略を構築したのか。

 

ようは、提供する価値とマーケティング、
そして自分の望みのバランスが取れるよう、
価格設定する必要があるのです。

 

外の基準でしか価格設定できないビジネスは機能していない

 

そんなこと言われても競合とかより安くする、
外の基準で価格設定しないと人が集まらない、
商品やサービスを買ってもらえない。

 

だからしょうがないみたいに考えてしまうかもしれない。

 

ですが、はっきり言ってしまうとそんな状態になった時点で、
ビジネスはビジネスとして機能していない証拠。

 

ビジネスには大きくわけるとオンリーワンとナンバーワン、
2つの方向性があってどちらかを選ぶ必要がある。

 

で、価格という要素で勝負するビジネスは基本的にナンバーワン、
どの競合よりも安くしないとビジネスとして機能しない方向性です。

 

なので、価格を競合と比較して設定するビジネスは、
はじめから安さを極める方向性で構築する必要がある。

 

安くしたら疲弊する状況になっている時点でビジネスとしては、
そもそも方向性が間違っていて機能してないということです。

 

自分の基準で価格設定できるビジネス構築が大事

 

競合よりも安くするというのも立派なビジネス戦略。

 

ナンバーワンの座を手に入れることができれば、
得られるリターンも大きくなっていくでしょう。

 

だけど、それが機能するのはそういう方向性で、
ビジネスを構築していく場合に限ります。

 

繰り返しになりますが安くしたら疲弊するという時点で、
それは安さを追求するという方向性からずれているのです。

 

加えて、安さを極めるって基本的には大企業向けの戦略。

 

知名度があって資金や人材も多くある規模の大きいビジネスが、
それらを惜しげもなく投入していくことで実現するもの。

 

なので、すでに競合が多数いるような市場で、
安さで勝負するビジネスを構築するのは、
新規参入者などにとってはかなり難しいのです。

 

安さを極めるビジネスは時代や環境に、
ある程度恵まれないと構築できない。

 

例えばこれから需要が伸びていく新しい市場があって、
そこにいち早くビジネスを構築していくとか。

 

あるいは大企業があえて参入したいと思えないような、
ニッチな市場でナンバーワンを目指すなど。

 

そういったことができるのであれば提供する価値に沿って、
競合と比較する安さの方向性を選んでもいいでしょう。

 

あるいは難しくてもなんとか実現したいと、
そんな強い意思や覚悟があるのであれば、
あえて挑戦するというのもいい。

 

ですが、そうでないのなら比較されないビジネス、
オンリーワンのビジネスを構築するのが大事。

 

誰かにとってかわりのないビジネスを構築できれば、
価格を競合と比較する必要がなくなるからです。

 

もちろん、そのためには比較されないような価値、
または世界観やアイディアなどが必要で、
きちんと自分で考える必要があります。

 

だけど、それができればビジネスで相手にするお客さんが、
許容できる範囲で自由に価格設定することができるのです。

 

自分の目的に合わせたビジネスを構築して価格を決める

 

常に競合と比較して安さを追求していく価格設定、
比較されない状況を作って自由にできる価格設定。

 

どちらも一長一短ありますから結局最後に物を言うのは、
あなたがどんな目的でビジネスをやるのかになる。

 

ビジネスから何を得たくてそのためには、
どんなビジネスを作っていく必要があるのか。

 

ここがはっきりすればどんな方向性のビジネスを、
構築していけばいいのかがわかる。

 

それにともなって価格設定の方向性も定まるでしょう。

 

ただ、どんな方向性でやっていくとしても、
中途半端にならないように気をつけましょう。

 

先に話しましたが価格で勝負する方向性じゃない、
そういう価値提供や戦略をとっているわけじゃないのに、
競合と比較しないと人が集まらず購入してもらえない。

 

そんな中途半端な状態のビジネスは方向性を変えない限り、
ほぼ間違いなく立ち行かなくなります。

 

これだけは気をつけて自分のビジネスにあった、
価格設定をおこなってみてください。

 

 

では、今回はここまでです。

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