
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
どんな分野でもそうですが世の中にはどうすれば失敗するのか、
失敗する理由ばかり探してしまって行動できない人がいる。
そういう人の思考はネガティブ思考と呼ばれて、
あまり歓迎されるものではありません。
ですが、ネガティブ思考がうまく力を発揮してくれると、
どうすれば成功できるかとかポジティブに考える人より、
成功に近づくスピードが早くなることがあります。
ネガティブ思考が成功に役立つ理由
というのも、成功に必要なものは人によって違います。
ある人が身を置いている環境や人間関係、
持っているスキルや能力などによって、
何をすべきかが変わるからです。
加えて成功までの道筋って1つしかないわけじゃなくて、
大抵の場合はいくつかルートがあるもの。
ですから、どうすれば成功できるのかの答えは、
最終的には自分で出す以外に方法はありません。
ヒントとなるようなものや基礎的なもの、
方向性を示すものなどは多くありますが、
それをどのように自分の答えに取り入れるかは自分次第。
少なくともまだ知識や経験が少ない場合は試行錯誤して、
自分に最適なものを見つけていくしかない。
そうして様々なものを積み重ねていくことができれば、
いずれは何が必要かを即座に見分けられるようになる。
成功のスピードも上がっていくでしょうが、
少なくとも知識や経験が浅い状態の時には、
成功に必要なものを見分けるのは容易じゃないのです。
逆にどうすれば失敗するのかっていうのは、
大抵の場合パターンがあるんですよ。
共通点があることもあれば全く同じ流れもあって、
何をすれば失敗するっていうのは、
ちょっと調べたり勉強すればすぐにわかるようになる。
それはつまり、それさえやらなければ、
まず失敗しないということでもあります。
ネガティブ思考で失敗の理由を探す人は、
確かに行動量が少なくなるという点で、
成功する確率も低くなっていく。
ですが、代わりに明らかな失敗に突っ込む可能性が減る、
失敗のルートを潰していけるので失敗の確率も低いのです。
なので、そこから一歩先に踏み込むことができれば、
成功に近づくことができる。
行動を諦める理由として失敗のルートを探すんじゃなくて、
成功するためにまず失敗するルートを潰すという意識を持つ。
それができればあとに残ったものはたとえ小さくても、
成功する要素を含んだものであるということがわかる。
ようは、ネガティブ思考をうまく活用することで、
成功する可能性のあるルートをうまく探せるということです。
どうするかよりしないほうがいいかを考えることの大切さ
先に話しましたが成功するためのルートは人それぞれ。
ですから、どうすればいいかを考えていると、
いくらでもそれらしい候補が浮かぶんですよ。
だけど、人は時間も労力も能力も有限なので、
その全てを試していくことはたいてい不可能。
ですが、はじめにネガティブ思考によって、
何をしてはいけないかをはっきりさせる。
そうすれば、ある程度候補を絞ることができて、
有限のものを効果的に使うことができる。
なので、特にあまり詳しくない分野の場合は、
成功のためにどうするかを考えるよりも、
まず失敗しないためにどうしないべきか。
これを時間をとって考えてみてください。
ポジティブにひたすら何をすべきか考えていくよりも、
結果的に時間の短縮になる可能性が高くなりますよ。
ネガティブ思考から一歩進んでネガティブ行動になろう
世の中にはすぐに本質を見破れたり高い分析力を持ってたりで、
どんな分野でも自分に必要なものを取捨選択できる人もいる。
そういう人から見れば以上のような失敗しない方法を、
まず考えるみたいなのは遠回りに思えるでしょう。
だけど、大抵の人は慣れない分野でそういうことはできない。
様々な人が違うことを言ってるのを見て、
何が正しいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
で、さらにややこしいのが違うことを言っていても、
ある状況においては全て正しかったりすることです。
先に話しましたが成功のルートは大抵1つじゃないので、
違うことを言ってる人たちはそれぞれがそれぞれに最適な、
自分だけの成功のルートを歩んで成功した。
それを伝えているだけなので間違ってるわけじゃない。
ただ、それが自分に最適かどうかは自分で見極めるしかなくて、
だけどそれを初見で見抜ける人はあまりいないということです。
ですから、ネガティブ思考が大事になってくる。
繰り返しになりますが成功する方法はそれぞれでも、
失敗する方法は一定のパターンがあります。
なので、高確率で失敗するルートっていうのは、
ネガティブ思考ができる人はすぐに見抜けるのです。
ただ、すぐに見抜けるだけに失敗のイメージが鮮明になって、
行動できなくなってしまうことが多い。
だけどそこで止まってしまうのは本当にもったいない。
そこから失敗しないルートを一歩一歩先に進めば、
それが結果的に成功に近づくルートになるからです。
進んでみて想定外の出来事で失敗の確率が高まったとしても、
ルートを修正することもそこまで難しいことじゃない。
また失敗までのルートを作り出して、
それ以外の道を進んでいけばいいだけだからです。
これを僕はネガティブ行動と呼んでいるのですが、
ネガティブ思考で終わらず一歩進んでみて、
ネガティブ行動にできる。
それは、何事もポジティブに考えられる人と同じぐらい、
成功に近づける能力の1つだと僕は考えてます。
なので、ネガティブ思考で行動できないみたいな悩みがあるのなら、
ここまで話してきたような失敗のルートを潰すという意識を、
まずは持ってみてください。
そして、それ以外のルートを進んでみるという、
ネガティブ行動をぜひ実践してみてほしいと思います。
では、今回はここまでです。