
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
不足を感じて前に進めない人はたくさんいます。
ビジネスにしても知識やスキルが足りない、
資金も人脈も何もかもが足りない。
そうして勉強とかスキル習得とかを始めるのですが、
肝心の結果につながる行動にはいつまでもとりかかれない。
しかも、勉強したりすればするほどさらなる不足を感じて、
いつの間にか結果を出すための手段だった知識やスキルが、
それ自体を得ること、目的にすり替わっている。
こういう不足を感じやすい人というのは、
ビジネスに限らずどんな分野であっても、
成功するのは非常に難しいです。
不足という考えの根幹にある2つの悪影響
というのも、不足という考えには2つの悪影響があるからです。
1つは、現在の自分は成功に値しないという意識を持ってしまうこと。
今の自分が結果を出すには、足りないものがあるという考えは、
自分は結果を出すに足る人間ではないと認めていることと同じ。
結果を出すにはスキルや知識はもちろん必要ですが、
それ以上に自分は成功できる人間だと信じること。
信じて例え一時の失敗を経験したとしても、
行動し続けられるだけの活力が必要です。
不足を常に感じてしまう人はその活力を得ることが難しく、
挫折しやすかったり勉強とかから抜け出せなかったりする。
いつまでも結果につながる行動をとれないのです。
そしてもう一つの悪影響は知識やスキルは得れば得るほど、
不足を感じやすくなってしまうという特徴があることです。
ビジネス1つとっても関係する知識は膨大で、
活用されているスキルもいろいろあります。
知識ならマーケティングや心理学、行動科学や哲学、
場合によっては政治や社会情勢、文化や価値観の傾向など。
スキルもライティングやプログラミング、IT機器の扱い、
コミュニケーションスキルや伝え方などなど。
関係するもの、応用できるものはいくらでもあり、
実際に学んだり習得したりしているうちに、
様々な選択肢があることが見えてくるでしょう。
選択肢が見えるというのは良いことではあるのですが、
まだまだいくらでもとれる道があることを知る。
それはつまり、自分にはまだまだ不足があると、
捉えてしまいやすいということでもあるのです。
特に人は知った後にわかるさらに知らない何か。
これを知識の隙間とか呼ぶのですがこの隙間を、
なんとかして埋めたいという欲求を持ちやすい。
少しだけ知らない何かがあるとなんとしても知りたい、
そんな欲求を感じたことあなたにもありませんか?
先に話した手段と目的がすり替わるというのも、
この欲求によるところが大きい。
この2つの悪影響のせいで不足を見やすい人はビジネスに限らず、
あらゆる分野で成功をおさめることは難しくなります。
現状に満足する人は成功しやすい
逆に言えば現状に満足する人。
自分には成功できるだけの力があると信じ、
今持っているものを最大限活かそうとする人は、
ビジネスであれなんであれ成功しやすいということ。
大抵の人は何らかの結果を得るために必要なものを、
必ず1つか2つは持っているものです。
それは知識やスキルかもしれないし人脈かもしれない、
絶対に達成するという熱意や信念であるかもしれません。
そういったものを活用するための最低限のことを知り、
不足の考えがないので行動に移しやすく結果を得やすい。
得られた結果から徐々に軌道修正していって、
望む結果にたどり着くことができます。
不足ではなく変化であるという意識を持つ
ただ、勘違いしてほしくないのですが現状に満足しているとは、
現状が最高でそれ以上は必要ないと過信することではないです。
人は成功に必要なものをいくつかは持ってると言いましたが、
それだけで成功できる全てを持っている人はまれ。
たとえビジネスに役立つスキルや知識を持っていても、
これまでオーナーとして運営したことがないなら、
独立して成功するのに必要なものはまだあるでしょう。
ただ、このまだ必要なものを考える時に、
それを不足しているものと考えないでほしい。
変化すると考えてほしいのです。
現状の自分は不足している、足りないと考えるのではなく、
自分はまだまだ成功のために変化することができる。
いくらでも望む自分になることができる。
そのような意識を持ち、常に物事を見て考えることが、
不足の悪影響から抜け出すのに大事なのです。
言葉遊びに聞こえるかもしれませんが、
日頃からどのように思い考えるかは、
行動に大きな影響を与えるもの。
毎日、足りないものを数え失敗する自分を考えるのではなく、
望む自分に変化し一歩一歩目的地に向けて前進していく。
そんなイメージのほうが間違いなく良い影響を与える、
学ぶこと、行動することも楽しくなってくるでしょう。
もし、あなたも不足を見やすいと感じているなら、
あるいは不足を見てしまうような時がきた時は、
今回のような思考の転換を行ってみてください。
考えている以上に良い変化をもたらすと思いますよ。
では、今回はここまでです。