最善の決断
【記事執筆者】水川健人
コピーライター・マーケター。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

 

決断するとはビジネス、ひいては人生が変わる、
大きな可能性をひめているもの。

 

中にはその先を左右する重要なものも多くあり、
最善の選択を決断できなければ先がない。

 

そんな重要な場面に出くわすこともあることでしょう。

 

こうしてこの記事を読んでくれているということは、
決断力の重要性を理解しているからだと思います。

 

ここではそんな決断力という能力を鍛え、
自分にとって最善の選択を常に見極める。

 

その方法についてお話しようと思います。

 

今回のお話を意識して選択、決断をおこえば、
少なくとも最悪の決断を下すことは避けられる。

 

最善の決断も下しやすくなっていきますよ。

 

決断力を左右する、人が決断するまでの特殊なプロセスとは

 

人はどのように物事を判断し、決断しているのか?

 

決断力を鍛える方法をお話する前に、
決断のプロセスについてお話します。

 

人の決断プロセスというのは特殊なもので、
それを知っているのといないとでは、
決断力に大きな差が出てくるからです。

 

どのように特殊なのかというと、実は人の脳というのは、
1つの物事に対して2回、決断を下しています

 

また、人は意識的に物事を冷静に考えてそれから決断して行動する。

 

多くの人はそのように考えていますし、もしかしたらあなたも、
そのように考えているのではないでしょうか?

 

ですが、実際のところ人は難しい問題であればあるほど、
無意識的、反射的に物事を判断し決断しているのです。

 

これは心理的なものではなく脳の機能的な問題であり、
意識しておかなければ決して変えることのできないプロセス。

 

なので、これからは少し難しい話になりますが、
頭に入れておいてほしいと思います。

 

具体的な決断プロセスは以下のとおりです。

 

  1. 外部から受け取った情報を同時に脳の2箇所に送り決断する
  2. まず反射的な決断を下してその後に論理的な思考がついてくる

 

外部から受け取った情報を同時に脳の2箇所に送り決断する

 

人の脳は外部から受け取った情報を1度で2箇所に同時に送りはじめます。

 

扁桃体(へんとうたい)と視覚野(しかくや)という部分です。

 

 

扁桃体というのは爬虫類脳とも呼ばれることもある、
人の無意識的、反射的な行動をつかさどっている部分。

 

外界からもたらされる自分に対する危険などに対して無意識に反応、
反射的に自分の身を守ったり闘争状態に入ったりします。

 

つまり、人が外界から受け取った情報に対して、
無意識で反射的な決断を下すのが扁桃体です。

 

とはいえ無意識を通じた行動と言われてもピンとこないかもしれませんが、
人の行動は無意識がおこなう情報の精査分別が大半を締めています。

 

例えば床に落ちたペンを拾うという単純なように思える動作も、
筋肉はそれなりに複雑な動きをしているわけです。

 

ですが、僕ら人間はペンを拾おうと意識的に考え行動するだけで、
筋肉の動き1つ1つを意識して動かしてるわけではありませんよね。

 

無意識が勝手に動かすべき筋肉などをほぼ一瞬で判断し、
それを実際に行動に移すよう体に司令を出してくれている。

 

このように人の行動の大半は無意識によっておこなわれ、
意識に反映される情報などは全体のほんの少しでしかないのです。

 

そんな無意識的な扁桃体に対して、視覚野は人の理性的な部分。

 

外界から受け取った情報の分析や分類をおこない、
意味や適切な対応の仕方などを精査する。

 

精査された情報は脳の最も論理的で合理的な部分である、
大脳新皮質(だいのうしんひしつ)に送られます。

 

ここで意識的な思考、計画したり戦略を練ったりなどといった、
様々な選択肢を考え、意識的に決断をおこなうのです。

 

 

これが、脳の中でおきている2つの決断プロセスなわけですが、
重要なのはこの2つは同時におこなわれているということ。

 

最初に話したように脳は扁桃体と視覚野に同時に情報を送りはじめるからです。

 

そして、人が意識して考え決断できるのは、
視覚野と大脳新皮質を利用したもののみ。

 

扁桃体を利用した決断はあなたの意識に関係なく、
反射的に物事を判断、決断して行動をおこします。

 

まず反射的な決断を下してその後に論理的な思考がついてくる

 

人は扁桃体と視覚野から大脳新皮質で同時に物事を判断しはじめるわけですが、
ここで意識するべきことは扁桃体ベースの決断のほうが早いということ。

 

受け取った情報が直接扁桃体に送られるのと、
視覚野を経由して大脳新皮質に送られるの。

 

情報の経路から見ても扁桃体の方がより早く動き出すわけですね。

 

これは扁桃体の主な役割が危機的状況に対応することなので、
どんな部分よりも迅速に物事を判断しなければならない。

 

例えばですが正面から猛スピードで車が突っ込んできたとしましょう。

 

そんなときに、

 

「このままだと車とぶつかって大怪我をする可能性が高い、
下手すれば命を落とすかもしれないから右に飛んで避けよう。」

 

みたいなことを意識的に考えてそれから行動していては、
ほぼ確実に手遅れになります。

 

ですから、扁桃体が無意識的に1秒にも満たない速さで、
情報を精査、決断して体を行動させ危機を回避するのです。

 

気づいたら体が動いていたとか、思わずやってしまっていたとか。

 

そういったこともよく聞く話ですがこれらも扁桃体ベースの、
無意識的、反射的な決断とそれによる行動の結果。

 

人は基本的に危機的状況や判断が難しい状況におかれると、
無意識的、反射的に決断してしまうということです。

 

また、そういった不快な状況から抜け出したいというのはもちろん、
自分にとって快適な状況のためにも扁桃体は働きます。

 

ようは、扁桃体というのはきわめて感情的に働く部分、
人の感情をベースに物事を判断したり決断するということです。

 

そして何より意識するべき重要なことは扁桃体によって決断、おこした行動は、
大脳新皮質による意識的な決断にも大きな影響を与えるということ

 

これはロバート・チャルディーニ著の影響力の武器という本で有名な、
コミットメントと一貫性の法則と呼ばれる法則が説明してくれます。

 

この法則は、人が1度何かを決断し自分の立場や考えを明確にすると、
それに一貫した思考や行動をとるよう圧力を自分にかけるというもの。

 

つまり、扁桃体による無意識的(感情的)な決断で出した答えに、
意識的な思考も追従し、正当化してしまいやすいということです

 

セールスの世界だと人は感情でまず行動し、
理屈でそれを正当化するとよく言われます。

 

これも、ようは先に扁桃体による感情的な決断を引き出せば、
冷静で論理的である意識的な決断も勝手に追従してくれる。

 

結果、行動してもらいやすくなるということなのですね。

 

決断力を鍛えるとはいかに無意識をうまく活用するかである

 

人が決断するプロセスについてお話してきましたが、
少し長くなったので要点を以下にまとめておきます。

 

  • 人はまず無意識的(感情的)に一瞬で決断をおこない意識は後からついてくる
  • 無意識で下した決断を意識は正当化するように動きやすい

 

つまり、人は無意識で感情的な決断をまず下していて、
意識的、冷静で論理的な部分はそれを正当化する方向に動く。

 

ですが感情的な決断は間違いであることが大半です。

 

感情的、つまりは快/不快によって生まれる選択肢は、
闘争や逃走、現状維持やより楽な方に流されるなど。

 

より良い目標を達成するなどの先に進むという点で、
マイナスに働くようなものしかないからです。

 

ですが、もし無意識的な決断をより良いものに、
より最善の選択をするように誘導することができれば?

 

意識的な決断もそれに引っ張られる。

 

決断力を鍛えるとは無意識的な決断力が、
最善の選択をするように導くということ

 

無意識をいかにうまく活用するのかということなのですね。

 

決断力を鍛えるための具体的な2ステップ

 

人が決断するプロセスや決断力を鍛えることについて、
ここまで詳しくお話してきました。

 

以上を踏まえたうえで実際に決断力を鍛えるための、
具体的な2ステップについてここからはお話していきます。

 

とはいえ、自分がどのように決断するのかをきちんと理解できれば、
やるべきことは2つだけと単純です。

 

ですが、単純とはいえ簡単ではないので、
ある程度じっくりやるという意識は持っておくと良いでしょう。

 

  1. 自分の無意識的な決断と行動パターンを把握する
  2. 最善の決断に必要な考え方や行動パターンを無意識に刷り込む

 

自分の無意識的な決断と行動パターンを把握する

 

まずすべきなのは自分の無意識下での決断(思考)パターンや、
行動パターンを意識的に把握しておくということです。

 

無意識下(扁桃体)による判断は反射的なもの。

 

あなたの芯に身についてる価値観や習慣、
過去の判断などを元に自動的におこなわれるものです。

 

なので、自分ではあまり意識できてはいないものの、
確かにあなたのこれまでの考え方や行動を反映しています。

 

これを変え、最善の決断を下せるようにするということは、
自身の無意識下での思考や行動パターンを変えるということ。

 

そのために無意識下のパターンを把握するのが大事なのですね。

 

自分がある状況下におかれたときにどのように決断するか?
その決断からどのような行動をおこす傾向にあるか?

 

例えば苦手なものを目の前にしたときに、
苦手を避けようとするのか、克服しようとするのか。

 

チャンスに思えるようなものを目の前にしたときに、
すぐに飛びつくのか、一度冷静になるのか。

 

それらを書き出して、思考や行動パターンを把握してみてください。

 

ただ、この把握するというのは思った以上に難しいもの。

 

先ほどお話しましたが意識的、論理的な部分というのは、
基本的に自分の無意識的な傾向を正当化する方向に動きます。

 

ですから冷静に自分を見ているように思えても実は、
大きなバイアスが含まれていたりする。

 

※バイアスとは判断に特定の偏りをもたらす要因のこと。

 

自分1人で無意識の傾向を把握するのは難しいということです。

 

なので、自分をよく知っている人に聞いてみるなど、
周りの人にも協力してもらうことも考えましょう。

 

他の人から、自分の外側から見た自分というのがわかるので、
無意識把握の大きな助けになりますよ。

 

最善の決断に必要な考え方や行動パターンを無意識に刷り込む

 

把握できたら最善の選択のじゃまになる無意識の傾向を、
助けになる傾向を刷り込むことで変えていきます。

 

ただし、これは一朝一夕ですぐに変わるようなものではなく、
ある程度継続した根気の作業で徐々に変えていくものです。

 

先ほど少しお話しましたが無意識とはこれまであなたがおこなってきた、
学びや思考、決断や行動を集積することで無意識に刻まれたもの。

 

ようは脳の習慣なのでそう簡単には変わりません。

 

意識することで徐々に思考などを変えていくしかないのですが、
一度変われば後は無意識が勝手に行動を起こしてくれるようになります。

 

そうなれば楽になるのでじっくり取り組んでみてください。

 

では、具体的にどうするか?

 

まずはイメージトレーニングからはじめてみましょう。

 

20分~30分ほど時間をとってリラックスした状態を、
まずは作ってみてください。

 

ベットなどに寝転がってもいいしソファなどに寄りかかっても良い。

 

自分が一番リラックスできる体制で、
軽く深呼吸して全身から力を抜いていきます。

 

それができたら、最善の決断をくだす助けになる行動をとる自分、
そうありたいと思う自分自身を鮮明にイメージしてみましょう。

 

例えば、難しい問題をよく考えないまま衝動的に決断してしまうのを、
冷静な思考でじっくり考え、決断することができるようにしたいとします。

 

であれば冷静に考え決断している自分自身の姿を、
できるだけ鮮明にイメージしていくのです。

 

そのイメージを20分くらい、毎日毎日イメージし続けます。

 

すると、脳は現実の出来事とイメージを区別できないので、
イメージした冷静な自分が現実の自分にもなっていく。

 

いざ、現実で難しい問題に直面したときに冷静に考えるよう、
無意識が指令を出してくれるようになるのです。

 

 

以上、自分の無意識の傾向の把握と、
イメトレによる無意識への行動の刷り込み。

 

この2つをおこなってみてください。

 

大事なのは先ほども話したように毎日やること、
習慣化するということです。

 

1日20分、まずは1ヶ月程度で良いので毎日欠かさず、
そうありたい自分の鮮明なイメージをおこなってみてください。

 

1ヶ月後には自分の変化を感じ取れるようになるはずですよ。

 

 

では、今回はここまでです。

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