変化成長したいなら意識しないといけない統合という要素
【記事執筆者】水川健人
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

ビジネスでもなんでも今とは違うかより上の成果を求めるなら、
自分自身を何らかの形で変化成長させる。

 

環境や時代の変化が偶然良い方向に作用して、
求めるものを得られることを期待するのではなく、
能動的に得ようと思うならこれは必須のことです。

 

ですが、変化成長しようと思ってもそう簡単にはできない、
特に価値観や思考傾向などを変化成長させようとすると、
一生かかってもできない場合もあるでしょう。

 

あなたにも自分を変えたい、成長したいといろいろしたのに、
あまり結果につながらなかった経験があるかもしれません。

 

では、なぜそのようなことがおこるのかといえば、
多くの場合統合という要素を見逃しているからです。

 

変化成長のためには統合という要素をきちんと把握したうえで、
意識的に取り入れていく必要があります。

 

これを取り入れずにいくら新しいことを学んだり経験しても、
それが変化成長につながらないということがおこるのです。

 

なので、この記事では統合という要素は何なのか、
それをどのようにして取り入れていくのかについて、
お話していこうと思います。

 

もし、学びや経験をきちんと変化成長につなげたいなら、
最後まで読んでみてください。

 

人は基本的に矛盾を抱える生き物である

 

統合についてお話するにはまず人という生き物は、
基本的に矛盾を抱えているということについて、
詳しく話しておく必要があります。

 

人は脳の構造として意識と無意識の2つの思考傾向を持っていて、
それぞれが独自の方法で思考し意思決定や行動に影響する。

 

意識は基本的には未来から現在に向けて思考します。

 

意識は想像という今のところ人だけが持つと考えられている、
独自の機能を使って思考をおこなう。

 

例えば将来なりたい自分とかを想像して、
そのために今やるべきことを定めるというのは、
人間にしかできないことなのです。

 

他にも認識できない部分を仮説として定義して、
それを証明するにはどうしたらいいかと考える、
科学的なプロセスも想像力があるからできること。

 

ようは、意識は未来や未知という定まってないものを想像し、
それを実現するために今を作っていくための思考、
変化成長を目指すための思考なのです。

 

対して無意識の思考は過去から現在に向けて思考します。

 

無意識は想像するということができないので、
過去の経験や知識などと生来的な特徴を組み合わせて、
現在の物事を処理するための独自のシステムを作り自動的に対処する。

 

そのため、すでに経験したことや似たようなことを、
うまく処理するのにはめっぽう強いです。

 

ですが、これまでまったく経験したことのない、
はじめての事態などに直面してしまった時。

 

システムでうまく対処できないということがおこります。

 

なので、無意識的な思考は基本的には現状維持したいと考え、
新しいことや過去をベースに予測できないことなんかは、
極力排除したいという思考傾向を持っている。

 

つまり、意識っていうのは変化成長ベースの思考で、
無意識は現状維持ベースの思考をおこなっている。

 

そのため、2つの思考は大抵の場合矛盾しているのです。

 

意識は新しいことに挑戦したいと考えていても、
無意識は現状にとどまりたいと考えてたりですね。

 

そして、ここで重要なのは無意識は意識よりも早く、
加えて持続力もある思考をすることです。

 

例えば疲れた時なんかに感情的になってしまい、
ちょっと考えれば言ってはいけないような言葉を、
誰かに向けて言ってしまった経験などありませんか?

 

感情って無意識の思考によって生まれるもので、
普段は意識の思考が生む理性によって自制もできるんですが、
疲れて意識が働かないと自制がゆるくなり感情的になりやすい。

 

変化成長と現状維持の関係もこれと同じです。

 

無意識の思考は少ないエネルギーで常に働いているため、
意識がきちんと思考している間は無意識を自制して、
変化成長のための行動などをおこなえる。

 

だけど、持続力がないゆえにそのうちきちんと働かなくなり、
無意識が優勢になる時がくる。

 

そうすると意識は無意識の思考を正当化するようになり、
無意識の思考が意思決定や行動に反映されるようになる。

 

ますます無意識の思考プログラムの力が強くなって、
現状維持や停滞する状況になりやすくなるのです。

 

この、未来を見据える意識的な思考が無意識との矛盾に折れて、
1つの意思になることを僕は負の統合と呼んでいます。

 

変化成長するには正の統合を意識的におこす必要がある

 

この負の統合はあらゆる人のあらゆる場面で見られます。

 

新しいことを始めようと実際に行動してみてもすぐに挫折して、
元の状態に戻ってしまうことを3日坊主と呼びますが、
これもようは無意識の現状維持思考が挑戦を挫折させるわけです。

 

なので、変化成長のための絶対的な前提条件として、
意識の思考の方に無意識の思考が統合される必要がある。

 

僕はこれを正の統合と呼んでます。

 

未来や未知のものを想像しそれを実現したり証明するためには、
正の統合をきちんと意識しなければいけないのです。

 

正の統合をおこすにはどうすればいいのか

 

では、正の統合をおこすにはどうすればいいのか?

 

まず、意識の思考を最大限活用できるようになることです。

 

先に話したように無意識の方が意識よりも早く、
持続力もある思考ができます。

 

ですから、意識がきちんと働けるような状態を、
きちんと作れないことには話にならないのです。

 

意識を最大限活用する方法については別記事で詳しくお話してるので、
ぜひ1度目を通してみてください。

 

 

意識を最大限活用できるようになったのなら、
以下の2つの方法で正の統合をおこしていきます。

 

  • 意識と無意識をすり合わせる
  • 無意識を意図的にプログラミングする

 

意識と無意識をすり合わせる

 

意識と無意識は基本的に矛盾する。

 

ですから、ただ新しいことに挑戦しようとか、
未知の状況に飛び込もうと考えても、
大抵は無意識がブレーキを踏んでしまいます。

 

そのため、まずは両者をきちんとすり合わせていくのが大事。

 

例えばいきなり大きく現状を変えようとしないで、
関連する小さな一部をまずは変えてみることです。

 

例えばこれまでほとんど読書したことがないけど、
新しい知識や情報を得るために読んでいきたいなら、
まずは1ページずつ毎日読むようにしてみる。

 

それが当たり前にできるようになったのであれば、
新しい本を1ページ読むというそれまでにない行動が、
無意識のシステムに組み込まれたことを意味します。

 

以降はそれを徐々に増やしていけばいい。

 

ようは、無意識がほとんど反発せず妥協できる範囲内で、
意識的に少しずつ行動しながら無意識をならしていくのです。

 

他にも新しいものと知っていることの共通点を、
まずは探してみるのも効果的。

 

先に話したように無意識は知り経験したことを元に、
物事を処理する独自のシステムを作っています。

 

そのシステムから逸脱するものは排除する傾向にありますが、
逆にシステムに合致する部分が少しでもあるのなら、
受け入れやすくなるとも言えるのです。

 

ですから、新しい物事と自分がこれまで学んできたことや、
経験したことに共通点や関連付けられることがないか探してみる。

 

見つかるとそこを起点に無意識が物事を受け入れやすくなって、
反発を抑えることができるのです。

 

以上のように意識的には取り入れたいという考えと、
無意識的には反発したいという考えを、
まずはすり合わせて妥協点などをみつける。

 

これを実践してみてもらえると正の統合がおきて、
変化成長していくことができるのでやってみてください。

 

無意識を意図的にプログラミングする

 

意識と無意識のすり合わせがうまくできるようになると、
上級編である思考プログラミングへの道がひらけます。

 

思考プログラミングとは有益な無意識のシステムを、
自分で意図的に無意識に学ばせることです。

 

先に少し話しましたが無意識のシステムは学んだもの、
経験したものなどに生来的な特徴が組み合わさって、
物事を処理するシステムを構築している。

 

ですから、意識的に何を学び経験するかを取捨選択し、
実際に繰り返し行動し無意識に学びや経験を刷り込むことで、
自分にとって有益なシステムを意図的に作れるのです。

 

そのためには意識と無意識のすり合わせをうまく活用して、
必要な行動を意識的にとれるようになる必要があるので、
まずはそれをマスターする必要があります。

 

マスターできたら自分にとって有益なシステム、
例えばある場面でどういう行動ができるのが良いかとか、
そういったことを明確にしていきましょう。

 

後は、それに必要な行動を繰り返しおこなっていくことで、
無意識に学びや経験を積み重ねていきながら、
システムをプログラミングしていく。

 

自分が望むように自由に正の統合をおこして、
変化成長していくことができますよ。

 

以上、意識と無意識のすり合わせと思考プログラミングは、
正の統合をおこすためにもぜひ実践してみてください。

 

 

では、今回はここまでです。

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