
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
あなたはできることはその日のうちにやろう、
という言葉を聞いたことがありますか?
ちなみに僕は子供のころ何度となく聞きました。
後で泣きを見るのがわかってても、
夏休みの宿題を先送りにしてしまう。
宿題を先にした方が後で楽できるってわかってるんですが、
嫌なことより楽しいことを先にしたくなるものです。
ですが、この考え方は成功するためには大きな妨げになります。
今日できることを先延ばしにするという考え方ではありません。
嫌なことより楽しいことを先にしたがるという考え方です。
そんなのあたりまえじゃないか?
そう思われるかもしれませんがビジネスにおける嫌なことより、
楽しいことを先にしたがるという考え方は、
普通とはちょっと捉え方が違います。
この記事では嫌なことより楽しいことを先にしたがる考え方の落とし穴と、
長期的な視点を持つということの意味について話したいと思います。
ビジネス成功に必要な2つの要素
ビジネスで個人で成功するために、最低限必要なことが2つあります。
- 今日できることは明日やろう思考を身につける
- ビジョン(目標)を明確にする
この2つです。
思うように成果が出ない、
あるいは成果がでる前に諦めてしまうという人は、
ほとんどの場合でこの2つができてません。
逆に言えば、この2つがきちんとできているなら、
ある程度の成果は必ずでるはずです。
ちなみにこの2つをきちんとこなすことが、
長期的視点を持つということです。
1つずつ詳しく説明していきます。
今日できることは明日やろう思考と長期的視点
まず知っておいてほしいことはあなたが継続できるかどうか、
その全てがモチベーションにかかっているということです。
例えば人は何かを決断したとき、
最もテンション、モチベーションが上がるということは、
セールスの世界ではよく知られています。
例えばネットで何かを購入した時。
商品を選んで、決済の手続きをし、注文を確定させる。
その瞬間は、とても気分がよくて晴れやかな気持ちになりませんか?
いい買い物ができたとテンションMAXでしょう。
しかし、時間がたつにつれて徐々にテンションは下がります。
あれは本当に必要だったのか?
無駄遣いだったんじゃないのか?
そんなふうに考えてしまった経験、
あなたにはありませんか?
これはビジネスをはじめる場合でも同じことが言えます。
何かの夢や目標を定めて、ビジネスをやると決断した時、
人は最も多くのモチベーションを手に入れます。
ちなみに、決断の瞬間に手に入るモチベーションを、
僕はモチベーション残高と呼んでいます。
これは、基本的に増えることがありません。
時間がたつにつれて、下がっていく一方だと考えてください。
これがゼロになった時、夢や目標を諦め、
成果を出せずに終わってしまうことになります。
ちなみにネットビジネス用の有益な情報商材などで、
まず行動することの重要性を教える人が多いです。
では、なぜ教えるのかというと、行動しないと成功できないのはもちろんのこと、
時間がたてばたつほど成功が遠のくことを理解されているからです。
ビジネスでの成功はモチベーション残高をなるべく減らさずに、
成功までいかに早くたどり着くか、継続できるかにかかっています。
そして、モチベーション残高をなるべく減らさないようにする方法が、
今日できることは明日やろう思考法であり、
長期的視点を持つということの一要素なのです。
ちょっと抽象的でわかりにくいので、
もうちょっと具体的に説明します。
長期的な思考の具体例と1つ目の要素
例えばアフィリエイトについてまったくの初心者、
ここではAさんとしましょう。
そんなAさんがブログを使ったアフィリエイトで成果を出したいとします。
その場合、最低限しなければならないことは、
- 知識を得る(インプット)
- 戦略を練る
- ブログを立ち上げる
- ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)への登録
- アフィリエイトリンクの取得
- アフィリエイト用のメールアドレスの取得
- 記事やコンテンツ作り(発信する情報を決める)
になるかと思います。
どうですか?
アフィリエイト自体を知らないなら、
意味が分からない単語もあるかと思います。
Aさんは初心者なので単語の意味から調べることから始めないといけません。
勉強や調べものが好きでないならモチベーション残高は下がっていく一方です。
ですが、これは最低限必ずやらなければならないので、
どれだけめんどくさくても難しくてもしなければなりません。
ちょっと話がそれますが、ここで1つ覚えておいてほしいのが、
やるべきことを明確にできなければ成功はありえません。
どんな分野であっても、もちろんビジネスにおいても成功するためには、
成功のためにやるべきことを明確にすることが必要です。
なので、もしビジネスで成功したいと思うなら、
まずは成功に必要な要素を書き出してみてください。
そして、それをすべてこなせば確実に成功できると、
自信を持って断言できるようになりましょう。
本題に戻りますが、今、ブログアフィリエイトで必要な行動を明確にしました。
この次が肝心なのですが、これらの行動を、
どのような順番でこなすのかということです。
ここで短期的な視点の人は、
できることから始めてしまいます。
メールアドレスの取得やブログも無料のものなら、
初心者でもある程度簡単に開設できますね。
これで、2つの行動をこなしました。
後に残ったのは、
- 知識を得る(勉強)
- 戦略を練る
- ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)への登録
- アフィリエイトリンクの取得
- 記事やコンテンツ作り(情報発信)
この5つですね。
………どうですか?
なんかさっきよりも、
モチベーション残高が下がる気がしませんか?
勉強嫌だな……
戦略ってなんだよ……
ASPなんて知らないよ……
どんな情報を発信すればいいんだよ……
Aさんのこんな心の声が聞こえてくるようです。
当たり前のことなのですが、できることを先にやってしまうと、
後に残るのはできないもの、時間がかかるものばかり。
これができることを先にやってしまう思考の落とし穴。
難しいものや苦手なものを後回しにしてしまうのです。
そして先にやったことがスムーズにいけばいくほど、
後で手間取ることでモチベーション残高が一気に下がります。
まったくの初心者であるAさんが最初から全てをうまくこなせないのは当たり前なのに、
滑り出しがうまくいったことで全てがうまくいくと錯覚してしまう。
間違った自信がついてしまうのです。
そうするとどうなるか?
最初の方はスムーズにできた
↓
後の方がうまくいかない→残高大幅ダウン
↓
自分には才能や能力が足りない→自己否定でさらにダウン
↓
成功できるわけがない→残高ゼロに
ビジネスに手を出して途中で諦める人のほとんどが、
この思考の流れをたどります。
逆に、できないことを先にやるとどうなるか?
最初の方で手間取る→残高徐々に減少
↓
次がスムーズにいく→減少スピードが落ちる
↓
自信がつく→自己肯定による残高減少ストップ
↓
成功できる!
こんな流れをたどれるのです。
それと少し話は変わりますが、
成功者のリーダー的存在とまで言われている
キース・キャメロン・スミスという方が、
満足感の先送り
ということを言っています。
成功する人、目標を達成できる人は、
明日、より大きな満足感を得るために、
今日の満足感を諦めるということです。
今日できることをやれば、
その日を満足して過ごせるかもしれません。
でも、それが必要なことでないのなら、
その先も満足し続けられる保証は得られません。
ですが、その日の満足を諦め、
今日できないけど必要なことに時間を費やす。
そうすることで、その先にあるより大きな満足。
あなたにとっての成功を掴むことができる。
これが、今日できることは明日やろう思考、
できることではなく必要なことをやるという考え方。
長期的視点の1要素です。
ビジョンを明確にする
では長期的視点の要素2つ目、
ビジョンを明確にするにいきましょう。
ビジョンとは、明確な目標のことです。
成功するという目標を達成するためには、
成功を達成するべき目標として明確にする必要があります。
そして目標には大きく分けて2種類あります。
- 成功目標
- 達成目標
この2つです。
この2つをきちんと意識して目標をたてることで、
望むべき成功を掴むことができるようになります。
それぞれについて1つずつ説明していきましょう。
成功目標
成功目標とはあなたの夢、理想、成功した姿のことです。
目的と言い換えても良いでしょう。
- 〇〇円稼ぎたい
- 自由になりたい
- 会社を辞めて起業したい
- 好きな人との時間を大切にしたい
- 自由な時間が欲しい
などなど。
どんな目標でも構いません。
あなたが最も望むもの、なりたいものを目標にしましょう。
でも、夢や目標を明確にすることに何の意味があるのか?
この疑問は多くの人が思うことじゃないかと思います。
中には、こんなことする意味はないと言う人もいます。
ですが、それは大きな間違いです。
例えばですが、グラウンド1周走れと言われた時と、
とりあえず走って来いと言われた時。
どちらが精神的に楽でしょうか?
前者の方が、終りがわかっている分楽に感じるはずです。
それに、ゴールがわかっていればペース配分を考えることもできます。
これは後の達成目標に深く関係しているのですが、
途中でばてないように自分をコントロールすることができるのです。
夢や目標とは、たどり着くべきゴールのことを言います。
ゴールがわからなければそもそもどこに向かうべきか?
それすらわからないままです。
それに、設計図なしに家を建てることができるでしょうか?
おそらく、無理だと思います。
たとえできたとしても、その家は用途のわからない何かになるでしょう。
きちんとした完成図を作成する、
具体的な到達点を設定することは、
必ずしなければいけない大事なことなのです。
そして、成功目標を達成するために意識しておくべきポイントは、
数字で表すというこです。
例えば自由になりたいという成功目標をたてたとします。
では、自由になるためにはどうすればいいのか?
方法はいくつかあるでしょう。
- 不労所得を得る
- ビジネスを自動化する
- 短期間で将来お金を稼ぐ必要がなくなるぐらいの金額を稼ぐ
ぱっと思いつくのはこれぐらいでしょうか。
ここでは短期間で将来お金を稼ぐ必要がなくなるぐらいの金額を稼ぐを、
目標達成の方法として選んだとします。
そうしたら、次に方法を数字で表すのです。
- まずどれぐらいまでに目標を達成したいのか(期間)
- どれぐらいの金額を稼げばいいのか
このように、期間と金額という数字をきちんと明確にします。
そうしてできる成功目標は、
『自由な時間を増やすために〇〇年で〇〇円稼ぐ』
になるのです。
例えば10年で1億円貯金できるぐらい稼ぐとすれば、
1年平均1000万円貯金できるぐらい稼げばいいことになります。
1年で1000万円貯金できるぐらい稼ぎたいなら、
月にだいたい84万円貯金できるように稼げばいいことになります。
このように数字で表すことでやるべきことが明確になって、
目標を達成しやすくなるのです。
しかし、多くの人がここで失敗します。
成功目標だけを設定して、行動を始めてしまうのです。
成功目標は無ければ成功できないのは間違いありません。
ですが、それだけでもダメなのです。
完成図を作ったら今度は明確な作業工程を考えなければいけません。
完成図を現実にするには、どのようなものが必要かを考え、
具体的な手順を設定することが重要。
それが、達成目標です。
達成目標
では達成目標について説明していきますが、
その前に下の図を見てください。
これは、成長曲線と呼ばれるものです。
理想の線は努力すればするだけ成果でるという思い込みです。
しかし、現実は違います。
最初の内は、いくら努力しても目に見える成果が出にくい。
ですがある日突然、成果が目に見え始めます。
積み重ねた知識や作業が組み合わさり、
一気に目標が達成されていくのです。
ビジネスの場合は成果=報酬なので、
単純に稼げる額が増えるようになります。
ですがほとんどの人が成果が出る前に諦めてしまいます。
理想と現実のギャップが大きくて、
モチベーション残高が一気に減少するからです。
それを防ぐために必要なのが達成目標。
成功目標を達成するまでに必要な具体的な工程目標です。
では達成目標設定の方法ですが、まずあなたがゴールに辿り着くために、
今一番足りないと思うものをできるかぎり思い浮かべてください。
知識かもしれませんし、技術かもしれません。
なんでもいいのですが、それをできるだけ多くの要素に分けてください。
例えば、知識など漠然と考えるんじゃなくて、
セールスの知識みたいに、具体的にすることが重要です。
もし具体的に思いつかないのであればまずすべきなのは、
具体的にできるだけの知識を得ることです。
また、達成目標を設定する最大の意味は、
小さな達成を積み重ねること。
何かを達成すると少しずつですが自信になります。
そうすると、モチベーション残高の減りが少なくなる。
なので、とにかく細かく多くが基本になります。
それを1つ1つこなして自分が目標に近づいていることを、
実感として得ることが大切です。
またもう1つ気をつけたいのは、達成目標では、
明確にならないものも設定することです。
成功目標はゴールを明確にするために、
数字などで明確に表せる目標をたてるべきと言いました。
ですが、知識やスキルなどが身についたかどうかは、
必ずしも数字で表せるようなものではありません。
もちろんテストなどの点数や稼げる金額などである程度把握することもできますが、
人間の能力というのはゲームのようにパラメーターが明確になっているわけではない。
なので、数字などに関係なく必要なことをやり、
足りないものを埋めていくという意識を持ってください。
数字など客観的に測れるものさしではなく、
主観的に達成したという自覚を持つことが大事です。
成功者は必ず長期的な視点を持っている
大きな成功を収めた人たちは皆例外なく長期的な視点を持っていて、
10年先までの人生設計を建てていると言われています。
そしてこれはビジネスの分野に限った話ではありません。
例えばスポーツの分野なら、
サッカーの本田圭佑選手や野球のイチロー選手などは、
卒業文集で達成目標と成功目標を10年単位で明確に定めています。
ひまがあれば検索して1度読んでみるとよいですよ。
そして、あなたも長期的な視点を持つことを、
ぜひ意識してみてください。
それだけで、成功までの距離がグッと近くなるでしょう。
では、今回はここまでです。