
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
今回はアフィリエイトは商品選定からはじめてはいけない。
このようなお話しをしようかと思います。
アフィリエイトについて情報収集したことがあるなら、
アフィリエイトは商品選定が大切という言葉を、
目にする機会があったかもしれません。
中には稼ぐためには商品選定が全てとまで言う人もいます。
ですが、もしこれからアフィリエイトを始めたい、
アフィリエイトで稼ぎたいと思うなら、
商品選定から入るのは悪手です。
少ししか成果が出なかったり、
短期的にしか成果が出なかったりはあたりまえ。
最悪、何の成果も出ないということもありえます。
なので、今回はなぜ商品選定からはじめてはいけないのかと、
商品選定の前にやるべきことについてお話ししていきます。
アフィリエイトにおける商品選定とは
まず、アフィリエイトにおける商品選定とはそもそもなんなのかについて、
少しお話しします。
商品選定とは、そのままアフィリエイトで扱う商品を選定、選ぶことです。
あなたがアフィリエイトで稼いでいくうえで、
どのような商品を紹介していくか。
それを明確に定めることを言います。
アフィリエイトはなぜ商品選定が大切だと言われるのか
ではなぜ、アフィリエイトで稼いでいくには、
商品選定が大切だと言われるのか。
よく言われるのは稼げる商品と稼げない商品があり、
稼げない商品を選んでしまうと成約しない。
※ここでの成約とは、アフィリエイトの報酬発生条件を満たすこと。例えば購入など。
成約しなければ、当然ですが報酬は発生しない、
稼げないということです。
ようは、商品には成約しやすいものとしにくいものがあって、
しやすいものを選ばないと報酬が発生しない、稼げないということですね。
アフィリエイトは商品選定からはじめてはいけない理由
商品選定について簡単に解説したところで、本題に入りましょう。
なぜ、アフィリエイトは商品選定からはじめてはいけないのか。
また上記でもお話しした成約しやすい商品を選べば稼げるという考え。
これは間違いなのですが、なぜ間違いなのか。
その理由は以下のとおりです。
- 人は商品を求めているわけではない
- 成約しやすい商品=良い商品ではない
- 成約しやすい商品=ライバルが多すぎる商品
- アフィリエイトのデメリットの影響を直に受ける
人は商品を求めているわけではない
まず、アフィリエイトに限らず、ビジネスにおいて重要なこと。
人は、商品を求めてお金を払ったり、
何らかの行動を起こすわけではないということを知っておきましょう。
例えばダイエットのエクササイズDVDを購入した人がいたとします。
では、この人はこのDVDが欲しかったのかというと、
そうではありません。
ダイエットをしたい、痩せたいのです。
ですが、何らかの理由があって痩せることができない。
痩せたいけど痩せられないという状態を解消したくて、
DVDという商品を購入したのです。
つまり、商品とは悩みや問題を解消する、
あるいは何らかの欲求を満たすためにあり、
このような求めている状態のことをベネフィットと呼びます。
人は商品を求めているのではなく、このベネフィットを満たすために、
購入などの行動をおこすです。
そのため、もしダイエットDVDよりダイエットサプリメントとかの方が、
痩せるのに効果的だと思ったなら、この人はその商品を買うでしょう。
例えばApple(アップル社)の製品のように、
そのブランドの熱狂的なファンとかでもない限りは、
よりベネフィットを満たせることを重視します。
なので、アフィリエイトにおいて商品選定は、
実はそこまで重要ではありません。
重要なのは、どんな悩みや問題を解決、
あるいは欲求を満たす手伝いができるかどうかだからです。
これができればそのジャンルにおいて、
どんな商品でもある程度は成約させられるようになります。
逆にこれらを無視して稼げる商品だからとかで決めてしまうと、
その商品がどんな悩みや問題を解决するのかということに意識が向かないので、
結果として成約するような紹介の仕方ができないのです。
以上が1つ目の理由です。
成約しやすい商品=良い商品ではない
多くの人が勘違いしていることは、
成約しやすい商品は良い商品である。
つまり、良い商品であれば成約しやすいということ。
ですが、これは間違いです。
良い商品だから成約するのではなく、
成約のさせ方がうまいから成約するのです。
例えばどこかのネットショップで、
ダイエットというジャンルで1位の本があったとしましょう。
ではその本はダイエット、痩せたいという欲求を満たすのに、
最も優れた商品なのか。
その本より優れたダイエット商品はないのかと問われれば、
違いますよね。
その商品より痩せさせることに効果的な商品は、
探せばいくらでもでてくるはずです。
本一冊読んで痩せられるなら、
誰もダイエットで悩んだりしないでしょう。
では、何でその商品が売れるのかと言えば、
売り方と広め方がうまいから。
成約の仕方がうまいからです。
つまり、成約の仕方がうまければどんな商品でも成約させられる。
逆に成約の仕方が下手なら、例え売れている商品だろうが成約させられません。
大切なのでもう1度言いますが、
成約されている商品は成約の仕方がうまい人が広めているからです。
なので商品選定で成約しやすい商品を探しても、
成約させるスキルがまったく無ければ、
どれだけ頑張っても成果は出ません。
以上が2つ目の理由です。
成約しやすい商品=ライバルが多い商品
成約しやすい商品というのは当然、ライバルが多い商品でもあります。
例えばアフィリエイトで紹介できる商品が、
テレビや雑誌などで大々的に取り上げられたりすれば、
その商品は知名度も上がり、成約しやすくはなるでしょう。
ですが、当然他の多くの人、ライバルもそう考えるはずですので、
その商品を紹介したいと考える人は増えます。
そうするとどうなるかと言うと、
同じような紹介サイトやブログ記事などが、
検索エンジン内に乱立するわけです。
特に商標キーワードなどはその傾向が強くなります。
※商標キーワードとは、商品名そのままのキーワードのことです。
実際に、アマゾンや楽天の何らかのジャンルでランキング1位の商品名を、
レビューや評価、口コミなどのキーワードと一緒に、
検索エンジンで検索してみてください。
同じようなタイトルのブログ記事やペラサイトなどが、
ズラっとでてくるでしょう。
多いものだと数十、ものによっては100ぐらいは、
あたりまえにでてくるんじゃないかと思います。
他にもずらしなどと呼ばれるテクニックがあります。
商標キーワードではなく成約しやすそうな人が集まるキーワードで、
記事を書いたりサイトを立ち上げたりするというものです。
そういったものも含めれば更に多くの人がレビューなどを書いている、
記事やサイトなどが見つかるでしょう。
なのでもし、検索エンジンからのアクセスで成約させようとするなら、
そういった何十、あるいは何百はあるかもしれない記事やサイトを相手に、
検索エンジンで上位表示させなければならないわけです。
また、レビューなどの内容にしても、大量にある記事などとは違う、
独自の紹介方法などがなければ埋もれてしまうでしょう。
それらの障害を超えて稼いでいる人がいるのは確かですが、
少なくともアフィリエイト初心者のように知識やスキルが現時点でない人は、
こんなライバルが多いところでまともに稼げるわけがありません。
つまり、ライバルが多い場所は本来避けるべきなのに、
商品選定からはじめるとライバルの多い場所に、
自ら進んで突っ込んでいくことになるのです。
以上が3つ目の理由です。
アフィリエイトのデメリットの影響を直に受ける
4つ目が、アフィリエイトは商品選定からはじめてはいけない、
最大の理由と言っても良いでしょう。
商品選定からはじめると、アフィリエイトの数少ないデメリットに、
直に影響され、振り回される可能性が高いのです。
アフィリエイトは金銭的リスクがほとんどない、
パソコンとネットに繋がる環境があれば時間場所が関係ない、
ローリスクでありながらハイリターンを望めるなど。
ビジネスとしては破格のメリットを持っています。
しかし、普通のビジネスよりは少ないですが当然デメリットもあり、
その1つが商品を自分でコントロールできないこと。
発生する成果の1部分は、自分ではなくアフィリエイトの依頼者、
商品を用意する側次第ということです。
例えばあなたが商品選定をして、その商品を紹介するためだけに、
ブログやサイトを立ち上げたとします。
それが検索エンジンなどにも評価され、
多く成約し、稼げる金額も大きくなったとしましょう。
しかしある日突然、設定されていたアフィリエイト報酬が半分になったら?
当然ですが、立ち上げたサイトやブログからの報酬は半分になります。
さらに、アフィリエイト案件を紹介することすらできなくなったら?
そのためだけに立ち上げたのですから、
そこから入る報酬はゼロになります。
これは決してただの例えではなく、
実際にありえることなのです。
アフィリエイトしてもらうかどうかの決定権は、
アフィリエイト案件を用意する側にあるのですから、
それを紹介し続けられるかどうかも相手次第ということになります。
なので、もし相手がもうアフィリエイトはいいやと案件を取り下げれば、
その決定を覆すだけの理由などを提示できない限りは従うしかありません。
つまり、商品選定、商品中心にアフィリエイトをはじめると、
相手の意向に影響される、振り回される可能性が高いのです。
以上が4つ目の理由です。
商品選定の前にするべき2つのこと
ここまで、アフィリエイトは商品選定からはじめてはならない理由について、
詳しくお話ししてきました。
特に1つ目と4つ目の理由。
商品そのものを求めているわけではないということと、
アフィリエイト案件の決定権はあくまで相手にある。
この2つをきちんと意識しておかなければ、
まったく成果は出ない、成果は出ても短期的など。
ビジネスとしては致命的な事になりかねないのです。
なので、ここからはそのような事態を回避するために、
商品選定の前にやっておくべき2つのことについてお話ししていきます。
- どのような悩みや問題を解决するか、あるいは欲求を満たすかを決める
- どのような相手をターゲットにするかを決める
この2つです。
どのような悩みや問題を解决するか、あるいは欲求を満たすかを決める
まず真っ先にしなければならないことは、どのような悩みや問題を解决するのか、
あるいは欲求を満たすのか、その手伝いをするのか。
これを明確に定めるということです。
先程もお話ししましたが、人は商品を求めているのではなく、
悩みや問題が解消された、あるいは欲求が満たされた。
そのような状態、ベネフィットを求めて行動を起こします。
なので、どのようなベネフィットを満たす、手伝うのかを、
はじめに明確にするのです。
これが明確になると、商品選定からはじめてはいけない理由の、
1つ目と4つ目にほぼ影響されなくなります。
最初から解決したい悩みなどが決まっているので、
商品の紹介の仕方も相手に価値ある有益なものとなる。
さらに、悩みを中心に考えてアフィリエイトを展開していくことになるので、
仮にメインで紹介していた商品が突然アフィリエイトできなくなっても、
それ以外の悩みや問題を解決できる商品を紹介することができるからです。
なので、まずはベネフィットをきちんと明確にしましょう。
どのような相手をターゲットにするかを決める
悩みや問題を明確にしても、それが広すぎると問題があります。
例えばなかなかダイエットが成功しないという悩みだと、
その悩みを持つ対象が広く、また様々な人がいるのです。
男性と女性でダイエットに対する悩みの原因は違うだろうし、
年齢によってできる方法なども変わるだろうし、
ダイエットに対する動機も人それぞれでしょう。
なので、悩みなど、ベネフィットを明確にしたら、
さらにある程度ターゲットを絞り込むのです。
健康のためのダイエットとか、
モテるためのダイエットみたいな感じですね。
ターゲットを明確にすれば、レビューなどの発信する情報に、
具体性や説得力、価値が生まれます。
そうなれば、後はきちんと人を集められさえすれば、
アフィリエイト案件を成約することはそう難しいことではなくなるのです。
商品ではなく人を中心に考えよう
今回、アフィリエイトで商品選定からはじめない理由や、
はじめにやるべきことなどについて色々お話ししてきましたが、
ここで最も言いたい大切なことは人を中心に考えるということです。
アフィリエイトで作業しているにも関わらず、
成果が出ないと言う人の多くは、
なんとか商品を成約させようと考えています。
そのため、強引な押し売りまがいなことになったり、
商品が全面に押し出された紹介になったりして、
人を遠ざけているのです。
ですが、成約するのは人であり、
今回お話ししたように、人はベネフィットを求めています。
特に、ネットユーザーの大半は悩みや問題を解消したいと考え、
その方法を求めて検索したり、ブログやサイトを見たりします。
そのため、押し売りまがいのようなことをしたりしなくても、
きちんとベネフィットを押さえた価値ある情報を発信してさえいれば、
人は自然に集まってくるのです。
人が集まればアフィリエイト案件も成約しやすくなる、
つまり稼げるようになります。
なので、人を中心に考える癖をつけましょう。
自分が人に対して与えられる益は何なのか。
それをどのように発信していけば、
多くの人に益を与えられるのか。
成約しやすい商品がどうとか考える前に、
まずはこのことをしっかり考えてみてほしいと思います。
では、今回はここまでです。
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