なぜ安定した状況は目標達成を妨げるのか
【記事執筆者】水川健人
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

安定した状態を好む人は多いでしょう。

 

安定した収入源、安定した時間的余裕、安定した精神など、
ようは安定した生活を送ることを多くの人は求めています。

 

それが悪いことと言うつもりも思うこともありませんが、
何かの目標を達成したい、何かを成し遂げたい。

 

もしこういった思いを持っているのであれば、
安定した状況というのはその達成を妨げる可能性が高いのです。

 

なぜ安定は目標達成を妨げるのか

 

ではなぜ、安定した状況は目標達成を妨げるのか?

 

それは、目標を達成したい、何かを成し遂げたいという欲求は、
不安定な状況だからこそ生まれるものだからです

 

例えばお金が欲しくてなんとかして稼ぎたい、
そのためにビジネスで成功したいという目標を達成したい。

 

これは、現時点で自分にはお金がない、あるいは足りていないと、
そう思うからこそ生まれる欲求です。

 

もし、お金に全く困っていない、必要としていないのであれば、
お金を稼ぐという目的でビジネスで成功したい。

 

このような理由での目標をたてることはないわけです。

 

他にも時間的な余裕が欲しくてビジネスで成功したいのなら、
それは現時点で時間的な余裕がないと感じている。

 

社会に価値貢献したいという理由なら、
社会に貢献できていないと感じているのです。

 

つまりは現時点で足りない、できてないと感じているからこそ、
それを埋めるために目標を達成したいという欲求が生まれる。

 

そして、この目標を達成したいという欲求が強ければ強いほど、
達成のために努力し、行動することができるようになるのですね。

 

なので、安定しているという現状では満たされた状態、
あるいは安定により近い状態。

 

このような時、人はそもそも目標を達成するという意思すら持てない、
あるいは弱いものになり、目標達成を妨げるのです。

 

目標達成の欲求と行動は相対的である

 

とはいえ、現状が安定しているとは思えないけど、
目標達成のために行動できないときもある。

 

そのような経験もあるかもしれません。

 

これについては、そもそも目標を達成したいという欲求、
そして達成のために行動を起こすということ。

 

この2つは相対的なものであるということを意識しないといけません。

 

 

例えばこれまでほとんどビジネスに興味がなかった人が、
ビジネスで成功したいという目標を持ったとしましょう。

 

それは、現状ではビジネスで成功しないと不安定である何かがあり、
それを安定させるためにそのような目標達成の欲求を持ったということです。

 

ですが、当然ですがビジネスで成功するためには、
努力や勉強などといった行動が必要になります。

 

特にビジネスに興味がないという状態から成功したいなら、
学ぶこと、やるべきことは多い。

 

おまけに1度で確実に成功できるという保証はなく、
失敗や挫折を経験する可能性も高いです。

 

また、もし始めたいビジネスに初期費用などが必要なら、
失敗することでそれを失うリスクもあるでしょう。

 

このような目標達成に必要な努力や、ネガティブな可能性、
成功までに背負うことになるリスク。

 

そして、ビジネスで成功したいという目標を達成したい。

 

この2つを比較した時に目標を達成したいという欲求が重ければ、
目標を達成するという決断を下し、がむしゃらに行動できる。

 

逆にリスクなどが重ければ現状不安定な部分は確かにあるけど、
目標達成のために行動したいとまでは思えない。

 

ようは、目標を達成するために必要な代償の重さより、
達成したいという欲求が重くならないと行動できない

 

行動できたとしても途中でモチベーションを保てず、
諦めてしまうなどということが起こるのです。

 

安定が崩れた時の強い欲求が行動の原動力

 

ここまでいろいろお話ししてきましたが、
ようは安定が崩れたことで生まれる欲求が、
人を目標達成という行動にかりたてる。

 

その欲求が強ければ強いほど行動の原動力となるのです。

 

逆に少なからず安定してしまうと強い欲求が持てず、
途中で挫折したり諦めたりしてしまう可能性が高くなります。

 

なので、もし何らかの目標を達成したいと思うのであれば、
安定した状態から抜け出すということも重要。

 

例えば何らかの新たな目標を達成するために、
自主的に自分を追い込むような人がいますが、
これも安定を崩すことで欲求を強めているわけですね。

 

逆にいつまでも行動できないという人は、
現状を崩すことにためらいがある。

 

少なくとも、ある目標を達成するという欲求が、
今を変えるというリスクより軽いので、
行動を起こせないのです。

 

 

目標を達成するということは現状できないことを、
できるようにするということ。

 

そのためには現状やっていないことをやる必要がある。
ある程度、今の安定を崩すことが必要なのです。

 

目標は達成したいけど今の状態は変えたくない、
安定を崩したくないというのは無理なのですね。

 

現状を維持するか変えるかの決断が目標達成のカギ

 

ビジネスの世界に飛び込んで情報収集を始めた頃、
様々な人の過去の悲惨な状況からの逆転劇を知りました。

 

特にネットビジネス系での情報発信に多く、
借金まみれ、激務で体を壊す寸前だったなどなど。

 

こういった話しばかりが目立ち、正直怪しいと思っていたのですが、
これらの成功はある意味必然だったということが今ならわかります。

 

悲惨な状況、つらい過去というのは大きく安定が崩れた状態で、
それを安定させようという欲求は何よりも強いからです。

 

失うものがない人は強いとよくいいますが、
それはつまり失うリスクがないということであり、
目標達成という欲求を妨げるものが何もない。

 

行動に迷いとためらいがなくなるので、
一度行動し始めると成功まで一直線なわけですね。

 

とはいえ、目標を達成したいというのであれば、
現状をとことん不安定にしろというわけではありません。

 

ただ、現時点で達成できてない目標を達成するには、
現状という安定を維持したままではやはり無理なのです。

 

ある程度は犠牲にするものを選び、不安定を生み出し、
それを行動につなげるという事が必要。

 

または、精神的な不安定を生み出すという方法もあります。

 

今回お話ししたように欲求というのは足りないという意識、
満たされない何かがあるという意識が生み出すもの。

 

この満たされないという意識を強めることで、
精神的な安定を崩し欲求を強めるというのも1つの方法です。

 

と、今回いろいろお話ししてきましたが、
現状達成できてないものを達成するためには、
現状という安定を維持したままでは無理である

 

このことだけは意識しておいてもらえると、
目標を達成する手助けになりますよ。

 

 

では、今回はここまでです。

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