思考力が高いってそもそもどういう状態なのか
【記事執筆者】水川健人
マーケター・思考設計士。個人や中小規模ビジネス向けに、マーケティング戦略のアドバイスを主におこなっている。
【価値あるものが正しく認められるビジネス業界】を目指して日々活動中。

 

このサイトでも思考力を高めることについては、
いろいろとお話してきました。

 

ですが、そもそも思考力が高いってどういう状態なのか、
何をもって思考力が高いと言えるのか?

 

ようは目指すべきゴールがわからないと何をすればいいか、
具体的な道筋がいまいち見えてこないなと思ったのです。

 

ですからこの記事では思考力が高い状態とは、
具体的にどのようなものかについて、
詳しくお話していこうと思います。

 

そもそも思考力って何なのか

 

まず知っておいてほしいのは思考には意識的におこなうものと、
無意識で自動的におこなわれるものの2種類あります。

 

大抵の人が考えている思考は意識的なもの、
自分で能動的に考えられる思考のことでしょう。

 

高めたいとか改善したいというのも意識的に、
もっとうまく思考したいということだと思います。

 

ですが、人は基本的に無意識の思考に支配されていて、
意識よりも無意識の思考の方が影響力が強い。

 

加えて意識は無意識よりも持続力がないので、
1日のうちより長く働くのも無意識です。

 

つまり、思考力には意識的なものと無意識的なもの、
2つの種類があるということですね。

 

2つの思考やその関係については解説すると長くなるので、
別記事で詳しくお話しています。

 

理解を深めたいという場合は以下を参考にしてみてください。

 

 

意識的なものと無意識的なものの2つが合わさって思考力になる

 

ここまで思考力の特徴などについて簡単にお話しましたが、
ようは意識的な思考をどれだけうまくすることができても、

それだけで思考力が高まるかというと高まらないんですよ。

 

意識的な思考を鍛えることはもちろん必要ですが、
重要なのは無意識の思考の特徴もきちんと把握して、
両方を同時に鍛えていくこと。

 

思考力が高い状態というのもようは意識と無意識、
両方の思考をよりうまく扱える状態のことなのです。

 

2つの思考が高まるとはどういう状態なのか

 

では、意識と無意識の思考が高まった状態とは、
具体的にどのようなものなのかについて、
ここからはお話していきましょう。

 

意識的な思考が高まった状態

 

意識的な思考が高まった状態と呼べるには、
大前提として重要な時や必要な場面で、
きちんと意識を働かせられることが必要。

 

先に少し話しましたが意識的な思考は、
無意識的な思考より持続力がない。

 

無意識よりも活動するのに多くのエネルギーが必要なのに加え、
何であれ意識で思考すれば等しくエネルギーを消費するからです。

 

明日の朝は何を食べようかと考えている時も、
これから先を左右する重要なことを考えている時も、
消費するエネルギーはほとんど変わりありません。

 

ですから、思考力が高いと呼べる状態になるには、
まず意識的な思考を必要な時に必要なだけ使えるよう、
きちんと意識を管理することができなければならないのです。

 

これについては別記事で方法なども含め詳しくお話してますので、
一読してみてもらえればと思います。

 

 

意識をきちんと働かせられる状態になったのであれば、
意識でおこなう能動的な思考の特徴を理解することが大事。

 

意識の思考の最大の特徴は想像力にあります。

 

後の無意識の思考でもお話しますが想像っていうのは、
意識的にしかおこなうことができません。

 

ある情報をもとに現時点では見えない部分を想像し、
仮説を立てたり目標や目的達成のために行動したりは、
意識が働いてなければできないことです。

 

例えば車を運転していて十字路に差し掛かった時、
左右から歩行者や自転車がくるかもと想像するのは、
意識にしかできません。

 

ですから、疲れてると車で事故しやすいのも意識が働かず、
想像力が下がり危機をうまく予想できないからなのですね。

 

他には、論理的思考というのも要はあるものを起点にして、
未知の部分を1つずつ想像していく過程だと言える。

 

つまり、意識的な思考力が高いという状態は、
想像力が高い状態のことをいいます。

 

では、想像力が高いとはどういう状態なのか?

 

起点を多く持ち1つの考え方に固執することなく、
様々な視点から物事を見れるという状態。

 

起点とはようは知識や情報のことです。

 

基本的には知識や情報が多いほどそれを起点にして、
未知の部分を想像することが簡単になる。

 

あるいは知識や情報同士を組み合わせて、
新しい何かを想像することもできます。

 

ただ、それには1つの視点に固執することなく、
物事を様々な角度から捉えられる柔軟性が必要。

 

起点から何を想像できるかはどれだけ常識にとらわれず、
自由な発想ができるかによるからです。

 

と、いろいろお話してきましたが意識的な思考力が高いとは、
ようは想像力を必要な時に必要なだけ働かせられるように、
常に良好に保っておける状態のことを指します。

 

無意識的な思考が高まった状態

 

無意識的な思考の特徴は見たもの(知っているもの)が全て。

 

意識がすでにある知識や情報をもとに未知の部分を想像し、
難しいことを論理的に考えたりできるのに対して、
無意識は知らないことは考えられません。

 

なので、例えば自分が経験したことのない問題に直面した時、
意識は想像力を駆使して乗り越える方法を生み出したりできる。

 

だけど、無意識は過去の経験から似たようなものを見つけて適用する、
または生来的な思考傾向などを無理やり当てはめるなどしかできない。

 

柔軟性が意識よりも圧倒的にないのです。

 

ですが、無意識の思考は経験済みのことや習慣化されたものを、
低エネルギーで素早くおこなうことに優れています。

 

繰り返しおこなってきたこと、よく考え学んできたこと、
パターン化できる簡単な作業などは意識より、
無意識の方が素早く簡単におこなえます。

 

ですから、無意識の思考が高まった状態になるには、
物事を無意識の思考でおこなえるよう能動的に、
うまくインストールできるかにかかっています。

 

例えばビジネスに使える無意識の思考力を高めたいなら、
ビジネスに関する意思決定や行動をどれだけ経験して、
自分の成功パターンや判断基準を無意識にインストールする。

 

それができればビジネスで日常的におこなわれることを、
無意識が低エネルギーで自動的に最善に近い意思決定で、
常におこなってくれるようになります。

 

ですから、無意識の思考でおこないたいことを能動的に、
うまくインストールできるという状態が、
無意識の思考力が高いという状態になります。

 

2つの思考がお互いを補い合う状態こそ思考力が高い状態

 

ここまで思考の2つの側面とその特徴をお話し、
高まった状態についてざっとお話してきました。

 

で、お話した2つの思考はどういう関係性になるかで、
思考力を高めることも低めることにもなります。

 

お互いがお互いを補い合うことで効率的に思考できるのですが、
その逆でお互いがお互いを邪魔する関係性もあるのです。

 

例えば意識では勉強することが大事だと考えていても、
無意識の思考ではスマホを見る習慣がついてしまって、
それが勉強の邪魔をするとしましょう。

 

このような意識と無意識の思考が反する状態である場合、
2つの意思決定の選択肢があります。

 

1つは意識が無意識を正当化するという選択で、
何らかの理由をつけてスマホを見ることが正しいとか、
あるいは勉強なんて実際は意味がないみたいな思考をする。

 

結果、意識も勉強は大切じゃないという思考に変わり、
無意識にも勉強は大切じゃないものとインストールされ、
勉強することが意思決定から外されていくのです。

 

もう1つは自制心を働かせることで無意識を抑制し、
意識的に勉強に取り組むという選択肢なのですが、
先に話したように意識は無意識より持続しません。

 

ですから、エネルギーが切れて意識の働きが鈍くなれば、
無意識の思考が強まって勉強できなくなる。

 

加えて、自制に意識を使っているから勉強に意識を使えず、
内容が頭に入らなかったり理解できなかったりもする。

 

質が低いうえにそんなに長く勉強できないという、
最悪な状態になってしまうのです。

 

意識と無意識の思考が反する状態での選択は、
どちらにせよ良い結果をもたらさないのですね。

 

ですが、お互いの苦手を補い合う状態を作ることができれば、
思考はどこまでも効率的に最善の意思決定をおこなえる。

 

先に話したように意識は持続時間が短いので、
簡単なことやパターン化できそうなことでも、
意識すればそれだけで働ける時間が減っていく。

 

ですから、そういったものを無意識でおこなえるようにする。

 

無意識が日常的におこなう意思決定や行動を、
きちんと適切におこなってくれる状態であれば、
意識は新しいことや重要なことに集中できる。

 

ようは根本的に思考力が高い状態とは2つの思考がその機能を、
最大限活用できるように補い合える状態のことなのです。

 

大抵の人は2つの思考が反発し合う状態のままで、
現時点での思考力を最大限活用することすら難しく、
それゆえに思考力がないなどの悩みが出てくる。

 

なので、持続力がない意識的な思考を普段は休ませるために、
持続力がある無意識的な思考をうまく活用する。

 

難しく複雑なことをうまく処理できない無意識的な思考を、
意識的な思考が要所要所で助けていく。

 

自分の思考同士が敵対関係ならず補い合える関係を、
ぜひ構築することを意識して実践してみてください。

 

 

では、今回はここまでです。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事